『話すこと』が苦手な子も多いみたいだけど
その 『話すこと』 自体について考えてみよう。
まずは、P.A.Oが始まった理由にそのヒントがあるよ。

なんでP.A.Oをはじめたか。

これまで、まねきねこはいろんな講座を開催してきたよ。

インプロ(即興演劇)

絵本大好き作戦!!

「なんで、急にスピーチなの?」って思うよね。
それはこれまでの『インプロ』や『絵本大好き作戦』の活動を通じて
まねきねこのゆういちが気づいたことが元になっているんだよ。

参加している子どもたちの中に
残念だけど『乱暴な子』が時々いたんだ。
その子たちに共通するのは『自分の意見を話せない。』ということに
ゆういちは気づいたんだ。

そして、ゆういちは考えたよ。

これはたぶん

乱暴 → 話せない

ではなく

話せない → 乱暴

なのじゃないかって。

自分の意見が言えないから
たたいたり、怒ったりしてしまったんじゃないかって。

例えば、赤ちゃんは、自分の意見を言えないから
代わりに泣いたり怒ったりするよね。

でも言葉をおぼえてきたら
泣いたりしなくても自分の意見を言葉を使って伝えていくことができていくよね。

そうやって言葉で伝えていくんだけど
話すことが苦手な人は
話す代わりのものをずっと使っていくんじゃないだろうか?

子どもが大きくなり、大人になっていくけど、
実は大人も同じようにやっているんだ。
大人になるとさすがに暴力を使う人は少なくなるけど、
代わりのものを使っているよ。

話すことができる人は
言葉で伝えようとするけれど、

話すことが苦手な人は
『感情』をぶつけることで自分の気持ちを伝えようとしたり
『権力』を使うことで自分の思い通りに相手を動かそうとするよ。

これらは
『話すことが苦手な人がなんとかがんばろうとしたらこうなった』
ということなんだと思うよ。
 
あとは『話さない。』ということを選ぶ人もいるよ。
言いたいことがあってもガマンして言わない。
でもガマンしきれなくて陰口を言ったり
ガマンしすぎて心の病気になってしまう人もいるよ。
つらいよね。

そんな大変なところまで行かないとしても
話すのがむずかしいことってあるよね。

 どのように言ったら大人にほめられるのか?
 友だちにきらわれないのか?
 何が正解なのか?

そうやってがんばっているうちに、
自分が本当に何を言いたいのか分からなくなってくるよね。
テレビで聞いたことや、友だちが言っていることはマネして話すことはできる。
でも、自分で考えた言葉を話すのって勇気がいるよね。 

ぼくたちは、みんなに、
自分で考えたこと、感じたことを自由に話すことができて、
それを相手が受け取れるように伝えられる人になってほしいな。
そうなったら、可能性たっぷりな未来がどんどん広がると思うんだ。

だから、 P.A.O に興味を持ったみんなはいいところに目を付けたよね。
きっと、話せた方が楽しい未来があるんじゃないかって思うよ。
では、話せたらどんないいことがあるかちょっと考えてみよう!

話せたら?話せなかったら?①

P.A.Oに来たのは『話せるようになりたいから』という理由の子が多い。
では、 『話せるようになって』どうなりたいんだろう?
そして、『話せなかったら』どうなってしまうんだろう?
目標を考えてみるよ。

なりたい自分、なりたくない自分。

『話せるようになって』どうなりたいか?
『話せなかったら』どうなってしまうのか?

それが分かると
『なりたい自分』
『なりたくない自分』
が見えてきたね。
それを元にめざす未来をイメージしてみよう。

話せたら?話せなかったら?②

ここでも、パラドキシカルラーニングだよ。
逆を考えてみよう。
「話せたら、どんな残念なことがある?」
これで何が分かってくるんだろう?

それでは、次へいこう。

次は「『苦手』の正体は何だ?」だよ。