講師 中和沙世子より

私は今まで、うまくいかないことがたくさん
ありました。
良かれと思って頑張ったことで相手も自分も
傷つけたこと、自分を犠牲にして我慢したこ
と、自分が正しいと思って突き進んだこと、
相手が悪いのだと信じ自分を被害者とみなしたこと、
自分が悪いのだと信じ自分を加害者とみなしたこと。

しかし心理学を学び、それらは間違いだと気づきま
した。子どもの頃の親との関わり、社会との関わり
によって不自由な自分ができあがっていたのでした。

この講座の中で、受講生の方から質問をいただきま
した。
「なぜ子どもと接するための心理学なのに、自分の
ことばかり勉強したり、振り返ったりするのですか?」

私がこの講座の中でお伝えしてきたこと、それは、

「自分の中の癒されていない子どもの声が聴くことが
できなければ、どんな相手とも親密な関わりはできな
い」ということ。

一生懸命頑張って生きてきた子ども時代の自分を愛し、
大人になった自分が自分自身の責任者として生きて欲
しい。今ここから変わることができるのだから。

保育園、幼稚園、小学校、教育委員会ほか、劇場および海外など、全国の子どもを対象に公演活動をしている児童演劇専門劇団にて、年間約300公演を行う。2007年より、まねきねこにて活動中。
1級心理カウンセラー/中学英語教諭2種免許/アートセラピスト/コミュニケーションファシリテーター/交流分析療法士/インナーチャイルドファシリテーター/内閣府設立認証「日本カウンセリング普及協会」正会員

「子どもと接する皆さまへ」

私は、子どもと接することが苦手でした。
いえ、「キライ」だと公言していました。

しかし講座で子どもたちと接するうちに、上記のよう
な感情は、いま目の前にいる子どもに対する気持ちで
はない!子供時代の私の気持ちだ!と思うようになりま
した。

私はいわゆる「女の子グループ」からはみ出した存在で
した。辛い思いをしたのも一度や二度ではありません。
私はワークショップを行ううちに、「子どもが苦手」なの
ではなく、「女の子グループが怖いのだ」と気づきました。

今、私は大人です。
その私が、仲間外れをする女の子を怖がっていたので
す。恨んでいたのです。きっと講座中の私はその感情に
フタをしきれず、おかしな笑顔をしていたことでしょう。
隠し切れずに、何かしらの悪意をぶつけてしまっていた
かもしれません。

私は「このままでは子どもたちの心を傷つけてしまう」
と危機感を持ち、心理学を学び始めました。

「世話をし過ぎてしまう・・・」「イライラしてしまう・・・」
それは、子どもの頃の自分の悲鳴かもしれません。
まずは気づくところからはじめてみませんか?
少人数制なので、自分に合った形をみつけられますよ。
お会いできるのを楽しみにしています。

中和沙世子

代表 仲野雄一より

僕たちまねきねこは、2008年から子どもを対象にしたワークショップを開催しています。その中でたくさんの失敗をしましたが、カウンセリング心理学を学ぶことで解決してきました。
この講座は、そんな良かれと思って頑張ったのにしてしまった数々の「失敗」から生まれました。机上のものではなく、実践の中から生み出された講座です。

今回参加してくださった方々は、9か月でとても変わったように感じています。「子どもを変える」のではなく「自分が変わる」という姿勢が、表情や言動に現れているようです。

この講座は僕たちまねきねこの失敗と成長から作られたものですので、来年度以降、この講座を開催するときは、また1つ成長した講座をお届けできると思います。いつかまたお会いできる日を楽しみにしています。