「アートセラピーって、なんでするの?」

絵を描くのが苦手、難しそうという不安な声や、楽しそう、面白そう、という声がありました。

今回行ったアートセラピーは『動的家族描画法』。自分の家族、または家族という言葉を聞いて浮かんだイメージ上の家族を自由に描きました。

下記のように黒いペンで絵を描き、それから色鉛筆やクレヨンで色を塗ります。描くことでどんないいことがあるのでしょうか。

①顕在意識では気づいていなかった潜在意識の深いと
ころが浮かび上がってきます。(心理的投影)

②描いたり色を塗ることで、気持ちがスッキリします。
(カタルシス効果)

③上達することで喜びを感じたり、自己表現を意識で
きたり、五感を発達させます。(能力開発)

絵を描き終わったときは「いい絵がかけた」と思ってスッキリしていた。
でもその後、講座で学んだことを使ってこの絵を振り返ってみると「区分化」というものが多いことに気がついた。

父と自分、母、妹弟と区分化されている。「家族は1つではない」「家族が別々であることに寂しさを感じている」と思いながら、それを紛らわすために「そういうものだ」と自分に言いきかせていたのかもしれない、と気づいた。

母はさらに布団で区分化されている。母はすぐに怒ったり泣いたりしていたので、「僕が母の気持ちのお世話をしなければいけない」と子どもの僕が思っていたということに、気づいた。(40代男性)

アートセラピーとは?
芸術を使う心理療法の一つです。絵画、音楽、箱庭、ねんどなどを使って、自分らしく自由に表現します。アートをすることで、潜在意識の深いところに沈んでいるモノがアートの中に投影され、思いがけないことに気づくことができます。