2018年8月26日、第5回目の講座を開催しました。
①ねえ、どっちがすき?
最初に参加者が全員そろっていない場合、その日の本題には入れないため(いきなり難しいことはできないので段階を踏んでいるのです)、どのようにワークを進めるか考えたりします。
この日は、初心に戻って「自分の好きなモノ」を表現できる本にしました。初日に比べて、皆さんが思いっきり声を出してくれる姿を見て、とてもうれしかったです。場の安全も感じることができました。
②りゆうがあります
「いろんなことには理由がある」それを楽しめる本なのでとても楽しい。「言い訳」と捉えてしまえばそれまでなのですが、それを一緒に楽しむ母親の姿もステキな本です。
この本を読んだ後、インプロでとても大切な考え方「イエス アンド」というゲームをちょっと私風にアレンジして、皆さんと楽しみました。
まずは「NO!」から。一人が遊びの提案をするのに対し、もう一人が「いやだー!だって○○だもん!」と提案に対して「NO」を言い、その理由を伝える。日常生活であれば、あまり望ましくないかもしれませんが、ここでは思いっきりやってもらいました。明るく、エネルギーを大きくすると、提案する方も楽しめたりします。
次に「Yes and」。相手の提案に対して「いいね~!じゃあ○○しよう!」とアイディアを足しあっていく。
日常でもこのように人と関わると、どんどん協力し合えて、行動が楽にできるようになります。
最後に皆さんにどちらが楽しかったか聴いてみました。「いやだー!」が楽しかった人もたくさんいましたね!
普段、一生懸命「NO」と言わずに頑張っている人かもしれません。また「いいねー!」に手を上げた人は、普段からそのように過ごしているか、または、普段それとは反対の対応をされることが多く、頑張っている人かもしれませんね。ぜひお子さんが「いやだいやだ病」になったときは、このゲームでどんどん「NO」を言わせてあげてください。やっちゃいけないことをどんどんやることで、それをやりたい気持ちが解消され、自然と「Yes」が口から出るようになったりしますよ。
③コッケモーモー
「コッケモーモー」作: ジュリエット・ダラス=コンテ 絵: アリソン・バートレット
今回は声を出す練習、みんなで本の役になることを楽しむ練習として使いました。
保護者の皆さんも大きな声で言っていただいてありがとうございます!これで次の絵本への勢いがつき、より良い時間を皆さんと共有することができました。
④ラン・パン・パン
「ラン・パン・パン」再話: マギー・ダフ 作: インド民話 絵: ホセ・アルエゴ 訳: 山口 文生
皆さんと、この絵本をお芝居にできてとても楽しかった。「ランパンパン」の行進のところで手拍子が入ったのは、これまでのワークで初めてでした。しかも自発的に!こんな風に、勇気を持って舞台に立っている子どもたちを応援してもらえる場は、本当にステキです。
その他、いろんな役で積極的に参加してくださり、ありがとうございました。子どもたちも、最初のうちは周りの様子をみながら、といった感じもありましたが、物語が進むにつれ、自発的に演じたり、行動してくれました。
「サポートをどのくらいするか」ということを、私自身いつも見極めながらワークをしています。走り始めは、安心して動けるよう丁寧にサポートをしますが、最後までそうしては成長ができません。人は進むスピードが違うので、一人ひとりの表情、声のトーン、前に行こうとしている体と気持ちを捉えて、サポート度合を変えていきます。
「人は誰でも自分で成長する力を持っている。」前回のワークのその子でもなく、さっきの絵本でのその子でもなく、
「今ここ」にいるその子を感じ、「今ここ」の私で、ともに作り上げたいと思っている、中和沙世子でした。