コンタクトインプロ、始める前は実はかなり不安だった。人と触れるということがそもそも得意では無かったし、もともと人がパーソナルスペースに入られるだけで冷や汗かくタイプなので、どうなるんだろうと…

でも、いざ始めると人に寄りかかられるのが心地いい。

とにかく、安心・緊張、暖かさ・冷たさ、自由・不自由、緩急、等の普段あまり意識しない対比が味わえて楽しかった。普段の演技からこれらに意識が回れば、メリハリが出来たり動きにバリエーションが増えたり、また今までとひと味違う演技になるかもしれない!

また、初めは不安でも、始めたらコンタクトした部分から暖かったり冷えていたり、相手も私と同じ人間だと思ったら少し怖くなくなった。でも、信頼が無ければやっぱりまだ怖い。信頼して欲しければ信頼しなくてはいけないし、信頼すると向こうも返してくれる…うーん、否。向こうが信用してくれるから、こっちも応えたいという気持ちが強いかも。

それから、イメージ次第で身体の使い方というか、動かし方も変わる。重くなったり軽くなったり、伸びるところが少し違ったりする。イメージはすごく大事!

いつも当たり前に感じている重さ、というものが、意識できた時間だった。重さってすごい。身体を不自由にすることもあれば、上手く使えば宙に浮いたり、普段じゃありえない動きもできる。 そして重さを感じて思い浮かんだのは、まど・みちおの「ぼくはここに」という詩。重さがあるということはそこにあるということ。それが改めて感じられた時間だった。

身体の使い方で言うと、大きく広く見せる方がやっぱり美しい。もちろん、時々閉じるのもいいけれど。他者と関わるなら大きく開く。内省するなら小さく。

コンタクトポイントは明らかにした方が、相手も動きやすいし、1点に集中するから多分選択肢も広がる。見てる方もそっちの方が美しいと思った。美しさについてって、普段あまりそういえば考えて無かった。