こんにちは。

ゆういちです。

ゆういちは10歳になった。

小学4年生。

夜逃げしてきた先は、おばあちゃんの家だった。

香川県の西の端の方。

仁尾町という田舎町。

仁尾町は「日本で一番、日照時間の長い町」ということで、

世界初の太陽熱発電の実験
「サンシャイン計画」が行われていた。

(これは大人になってからアートセラピーで描いた絵。)

たくさんの大きな鏡に太陽光を反射させ、

太陽光をタワーのてっぺんに集めて発電するとか。

はじめに「仁尾太陽博」という

博覧会が行われていて、

その後、「サンシャインランド」という遊園地になった。

太陽熱発電で動く遊園地だったと思う。

(曇りの日はどうしていたんだろう?)

その当時は、これらのイベントがあったので賑わっていたが、

現在は過疎地。

5年ほど前に久しぶりに仁尾町に行ってみたら、

隣町から仁尾町へ行く道の途中に

「ローソンまで あと5キロ」

という看板が出た。

その位の田舎。

町は山に囲まれていて、

でも、電車が通っていない。

町から出るにはバスのみ。

町の人々が、「駅」と呼んでいる場所があるのだが、

それは、バスのターミナル。

夜逃げして来て、住むことになったおばあちゃんの家は、

そのまた山奥の、自然に囲まれた所。

家には鍵すらない。

家の中や通路にはいろいろな生き物が出現する。

ゲジゲジ

カマドウマ

マイマイカブリ

学校では、僕は転校生。

転校した最初は珍しがられた。

「家にゲジゲジがでる」というと

ゲジゲジを見たいという女の子が家に遊びに来たり。

休み時間に、教室で女の子と遊んでいると、

廊下から、男子が「女の中に、男が一人♪」という歌を歌い

はやし立てられたり。

気の合う男子は少なかった。

田舎なのでヤンキーみたいなのばっかりだったから

小さくなって過ごしていた。