この作品が生まれた様子はこちらです。
梅雨の夜、YouTube Liveの画面に映るのは、まだ何者でもない青いねんど板。
何を作るか決めないまま、私は一人の女の子との対話を始めました。
チャット欄に流れる彼女の言葉。
「おなかすいた」
「雨が嫌だー」
「のんびりしたい」……。
そしてふいに混ざり込んだ、
「でもバリバリ働きたい気持ちもある」
という切実な本音。
その瞬間、目の前の青いねんど板が「海」に見えました。
僕の思考は一気に潜り込みます。
「行き先は? まだ見ぬ世界? 海中? 深海?」
そこは日常の喧騒を離れてのんびりできる場所。
けれど、彼女が望むのはただの休息ではないはず。
「バリバリ仕事もしたい」という彼女の熱量には、静かな景色よりも、探検したくなるようなエキサイティングな未知の世界がふさわしい。
「そんな場所へ、何に乗っていこう?」
ひらめいたのは、深海の神秘を纏ったリュウグウノツカイでした。
雨の匂いから生まれた「キノコの家」を飛び出し、彼女は深海魚に跨ります。
おとなしく揺られるのではなく、暴れるリュウグウノツカイの赤いヒレを手綱のようにギュッと握りしめ、まるで暴れ馬を乗りこなすように未知なる世界へ突き進む。
彼女の相反するエネルギーが、一つの力強い物語として形を成した瞬間でした。
やがて届いた「ちょいとげんきでた!」という一言。
僕の創作の原点は、いつも「見ている人に喜んでもらうこと」にあります。
彼女が元気になってくれたことが、嬉しい。
ライブネンディングは、単なる制作風景の公開ではありません。
目の前の人の心に寄り添い、共に想像力の翼を広げ、明日へ踏み出すエネルギーを分かち合う時間なのです。
完成した作品は、ただそこにあるだけで、見る人を少しだけ元気にする。
次はどんな物語を、あなたの言葉から一緒に紡ぎ出しましょうか。