お話をこわすテクニックを一緒にみてみよう!
最初に紹介するのは「ブロッキング」だよ!

ブロッキング って何?

ブロッキングは、お友達のアイディアを「ダメ!」って止めることだよ。
たとえば、お友達が「いいこと思いついた!」って言っても、「いやだよ」とか「それはできないよ」って言っちゃうことなんだ。
どんな感じか見てみよう!
たとえばね…

ブロッキングの例

Aくん: 「海に行こうよ!」
Bくん: 「いやだよ!」

Aくん: 「海に行こうよ!」
Bくん: 「この国に海なんてないよ!」

Aくん: 「海に行こうよ!」
Bくん: 「いや、山に行こう!」

こんなふうに、お友達のアイディアを「ダメ!」ってしちゃうのがブロッキングだよ。

どうしてブロッキングしちゃうの?

インプロを初めてやるとき、ブロッキングがよく出てきちゃうんだ。

お話を作るときって、まだ分からないこと(「未知」って言うよ)がいっぱいあるよね。
「未知」はワクワクするけど、ちょっとこわいって感じることもあるよね。
「新しいアイディアでお話を進めたいけど、知らないところに行くのはこわいな…」って気持ちがでてくるんだ。
だから、お友達のアイディアを「ダメ!」って止めて、自分の気持ちを守ろうとしちゃうんだよ。

人はみんな自分を守りたい気持ちがあるよ
人間は、危ないことが起こらないように気をつけてるよね。
中でも、「絶対に失敗したくない!」って強く思う人もいるんだ。
そういう人たちは「お話を面白くしない名人」って呼ばれたりするよ。
でも、悪い人じゃないんだ。ただ、「こわいな」って気持ちが強くて、アイディアを止めてしまうだけなんだ。

「ダメ!」って言っちゃダメなの?

「でも」とか「いいえ」って言うのが全部ブロッキングじゃないよ。
ブロッキングは、言葉だけじゃなくて、いろんな形で出てくるんだ。
たとえば…

・ムッとした顔
・「やだな」って態度
・アイディアを無視する行動

いろんなところで「ブロッキング」が隠れてるんだよ!

お客さんの前でブロッキングしたらどうなる?

みんなが見てるショーでブロッキングすると、どうなると思う?
お客さんは笑うよ!でも、その笑いは「お話が面白い!」っていう笑いじゃないんだ。
アイディアを出した人が「えーっ!」ってガッカリしてるのを見て笑ったり、お話がグチャグチャになっちゃったのを見て笑ってるんだ。
でも、慣れてない人は「自分が面白いこと言ったから笑ってるんだ!」って勘違いしちゃう。
そして、もっとブロッキングしちゃうんだ。
だから、インプロをちゃんと分かってからショーに出るのがいいんだよ。

ブロッキングをなおす方法

ブロッキングすると、お友達のアイディアをつぶしちゃって、お話の楽しい続きがなくなっちゃうよ。
いいお話を作るために、ブロッキングを直してみよう!

1.教えててもらう

ブロッキングしたかどうか、自分じゃすぐ分からないときもあるよね。
サッカーとかで「反則だよ!」って教えてくれる審判みたいな感じだよ。
昔、キースジョンストンさんっていう人は、お芝居の舞台に3人の審判を置いたんだって。
ブロッキングがあったら、「ブロッキングだよ!」って教えてくれたんだ。
これがすっごく人気になって、「シアタースポーツ」っていう形式になったんだよ!

2.ゲームで直す

ブロッキングを直す楽しいゲームもあるよ。
遊びながら「ブロッキングしてるな」って気づいて、直していけるんだ。

ツードット
お絵描きしながら、お互いのアイディアを「いいね!」って受け入れる練習だよ。

二つの場所
わざとブロッキングして遊んで、ブロッキングって何かを学ぶんだ。