「Wimping」とは?

「Wimp」とは「卑怯者」という意味です。
アイディアを具体的に決めることを避けて、シーン作りの責任から逃れるという「卑怯者」です。

通常、インプロではシーンの責任を全員でシェアします。誰かだけにシーンの責任を負わせることはしません。
アイディアも誰かばかりが出すのではなく、みんなでアイディアを出し合って作っていきます。
しかし、一人が具体的にせず、はっきり決めないと、それ以外の人に負担がかかってしまいます。

(特に日本人は「あいまい」を好みますので、「責任を持って決める」ことが苦手な人も多いのではないでしょうか?
ちなみに、アメリカ人がシーンをすると全員が主役になり、日本人がシーンをすると誰も主役にならないことが多いとのこと。)

「Wimping」の例

例1)
ワンワードという一人一言ずつ言葉を足していってストーリーを作るゲームでは、俳優たちは名詞を言うことを先延ばしして「Wimping」します。

「私の」「目の前に」「現れたのは」「大きな」「毛むくじゃらの」「灰色の」「恐ろしい」・・・
(目の前に現れたのはオオカミであると誰も断言しようとしません。)

例2)
彼はテレビを見ています。
しかし、彼はどんな番組を見ているのかをはっきりさせようとはしません。

もし、それがホラー映画なら、怖くて眠れないという未来があるかもしれないし、
もし、それがニュースなら、家族が道路事故で死亡したことを知るという未来があるかもしれません。

(このような状態の場合、「テレビを見ている」のではなく、「テレビを見ているフリをしている」ですが)

例3)
また、初心者は、シーン中に共演者に絶えず質問をすることで「Wimping」を行ないます。
質問をすることで、相手に決めさせようとしているのです。

「Wimping」の解消方法

【Wimpingを利用する】
「Wimping」は謎を作りますので、観客の好奇心を呼び起こすこともできます。
その場合は、あえて具体化しないで、その謎を楽しむことができます。
ストーリーの最初に「Wimping」を使えば、ミステリーを作ることができます。
また、エンディングに使えば余韻のあるエンディングになります。

【シーン中にWimpingが起こったら】
共演者が「Wimping」を起こした場合は、他の俳優が具体的になるように刺激を与えます。

「これは人形の病院ですか?」
「これから潜水艦に乗ろう!クリス!」

または、指導者がサイドコーチを入れることもできます。

手紙を手渡されたけれど、手紙の内容をはっきり決めずに、ポケットにしまおうとした場合。

指導者「手紙を出して、読んで!」

そうすると、手紙の内容を読み始めます。

しかし、手強い「Wimp」は、
「英語で書いてあるから読めません!」
などと、徹底的に具体的に決めることから逃げます。

【Wimping解消のエクササイズ】
「スモールボイス」はWimping解消に良いゲームです。

参考文献:Impro for Storytellers(Keith Johnstone著)